Loco2004-09-11

あの衝撃的な日からもう3年。
ワールドトレードセンターに飛行機が激突、崩壊した日、私は出産予定日間近の臨月で大きなお腹をしていた。
ハニ夫と夕飯を食べていたのを憶えている。
ハニ夫はすぐ「テロだ!」といったが、私は飛行機がビルに突っ込むなんてことを人間がするとは思いもよらず、しかもニューヨークで起こるなんて考えもしなかったので、「まさか。飛行機事故だよ。」と答えたのを憶えている。
テレビで繰り返し映し出される映像は本当に衝撃的でただただ悲しかった。
ビルの上から手を振り助けを求める人、ビルからの黒煙、そしてツインタワーの崩壊、走りながら必死に逃げる人たち。
大好きなニューヨークが壊れていく悲しさ。
私は今でもずっとワールドトレードセンターの写真を家に飾っている。
ここの画像はNY留学中に私が撮った在りし日のワールドトレードセンター。
確か93年だたっと思う。
真下から上を眺めたとき、あまりの高さに圧倒された。
この年、ワールドトレードセンターは一度爆破テロにあっている。
確か6名ほど亡くなった。
もちろん倒壊はしなかったが、まさかその後再度テロに合うとは誰も思っていなかっただろう。
1度目のテロの時、私はすぐ近くを歩いていた。
パトカーや救急車が何台も猛スピードで駆けて行くのを不思議に思った記憶がある。
家に帰ってテレビをつけて初めて知った。



3年前のテロの後、米軍がアフガニスタンに侵攻した。
NHKで、米軍の誤爆で家族を殺された幼い兄弟を映していた。
家族を目の前で失った姉と弟は、よだれを垂らし、目の焦点が合わず、明かに神経を病んでいた。
犠牲者はニューヨークの人々だけではないと思った瞬間だった。
イラクでの戦い、この間のロシアのテロといい、世界中の誰もが「死」と隣り合わせのような気がする。
私たちの身にもいつ何が起こるかわからない。



今日、自転車で母校の小学校の近くを通った。
小学校の近くの小さなカステラ工場から甘い匂いがしていた。
私が小学生の時からこの匂いはかわらない。
20年前と変らないこのカステラの匂いを吸い込みながら、このやさしい匂いがいつまでも続くことを願った。