マグダレンの祈り(THE MAGDALENE SISTERS)

2002年ヴェネチア国際映画祭のグランプリを獲得したアイルランド/イギリス映画。
従兄弟に犯された娘、未婚で子供を産んだ娘、男に色目を使っていると思われた娘。この3人が規律の厳しい修道院に入れられてしまう。
しかも刑務所のような修道院に入れたのは、彼女らを「家族の恥」「ふしだらな女」だと思う両親や身近な人たち。
ここでの生活は私語禁止、仕事は一日中汚れ物を洗って干してを繰り返し、修道女に笑い者にされ、脱走やはむかう者は体罰や虐待をされてしまう。
内容だけ見ると暗そうな話ですが、見応えあります。おもしろいです、この映画。
修道院院長がお金を数えている最初の方の登場シーンでは、この映画への期待でなんだかゾクゾクしちゃいました。
主人公の3人も良かったが、修道院の中の頭の少し足りない女や年老いた女も味があって良かった。
カトリックといえども、信仰、宗教、一歩間違えると恐いです。
しかも修道女たちは自分が間違っているとは思っていない。
そしてこれは実話だということ。
つい最近(1996年)までこのような施設があり、長い間たくさんの女性たちが悲惨な体験をしていたことを思うと、この映画の余韻は消えそうもない。

マグダレンの祈り [DVD]

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