hoobastank

Loco2009-04-16

今日の読売新聞夕刊にhoobastankの来日公演の評論が載ってまーす!!
4月2日の私が行った日のライブ評です!

フーバスタンク公演


2003年の2作目のヒットで世界的な人気を得た米国のバンドが、日本公演に臨んだ。
起伏に富む親しみやすい旋律を、破壊力満点の現代的なギター・サウンドに乗せる。
オルタナティブ、パンク、ハード・ロックなど新旧のロックの要素を無理なく溶け込ませ、今の時代の正統派ロックとしか言いようのない音を繰り広げる。メンバーも、どこにでもいそうなお兄ちゃんといった雰囲気で、カリスマ性や危険な薫りとは無縁。誤解を恐れずに言えば、ごく普通のバンドなのだ。
そんな彼らの人気の源泉は、ひとえにバンドの足腰の強さ。「セイム・ディレクション」をはじめ攻撃的な楽曲も、「ザ・リーズン」など叙情的なバラードも、サビになると聴衆の大合唱が響き渡る。曲作りの才を雄弁に物語っていた。
演奏力は高い。ドラムスとベースが繰り出すリズムに、ごう音から繊細な小技まで自在に操るダン・エストリンのギター。鉄壁なアンサンブルで、わずか3人とは思えぬダイナミックな音を聴かせる。そして、怒気をはらんだ中低音から、どこか甘酸っぱい高音へとしなやかに抜けていくダグラス・ロブのボーカルには華がある。
過酷な条件下でライブを重ね、淘汰を経て、デビューにたどり着く米国ロック界。彼らも結成からデビューに7年を要している。
鍛え上げられた正統派の底力を堪能した1時間半だった。
(西田浩)-2日、渋谷AX。